春秋座から手紙が来た

 六月四日。火曜日。 晴れ。わすれていた時に、春秋座から手紙が来た。幸福の便りというものは、待っている時には、決して来ないものだ。決して来ない。友人を待っていて、ああ、あの足音は? なんて胸をおどらせている時には、決してその人の足音ではない。そうして、その人は、不意に来る。足音も何もあったものでは...

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ロマンチックなところがある

「兄さん、前から気がついていたの?」「わからん。さっき泣き出したので、おや? と思ったんだ。」「兄さんも、杉野さんを好きなの?」「好きじゃないねえ。僕より、としが上だよ。」「じゃ、なぜ結婚するの?」「だって、泣くんだもの。」 二人で大笑いした。 杉野さんも、見かけに寄らずロマンチックな...

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日記を休んだ

 五月十四日。日曜日。 曇。のち、晴れ。二、三日、日記を休んだ。別に変りはなかったからである。このごろ、なんだか気分が重く、以前のように浮き浮き日記を書けなくなった。日記をつける時間さえ惜しいような気がして来て、自重とでも言うのであろうか、くだらぬ事をいちいち日記に書きつけるのは、子供のままごと遊...

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