私學校|綱領《かうりやう》

貴樣《きさま》等は書物の蠧《むし》に成つてはならぬぞ。春日《かすが》は至つて直《ちよく》な人で、從つて平生も嚴《げん》な人である。貴樣等修業に丁度《ちやうど》宜しい。[#ここから1字下げ]と、又伊瀬知に告げて曰ふ。[#ここで字下げ終わり]此からは、武術|許《ばか》りでは行けぬ、學問が必要だ。學問は活《い》きた學問でなくてはならぬ。其れには京都に春日と云ふ陽明學者がある、其處に行つて活きた實用の學問をせよと。

     私學校|綱領《かうりやう》

[#ここから改行天付き、折り返して1字下げ]一 道を同《おなじう》し義相|協《かな》ふを以て暗《あん》に集合せり、故に此理を益|研究《けんきう》して、道義に於ては一身を不[#レ]顧[#(ミ)]、必ず踏《ふみ》行ふべき事。一 王を尊び民を憐《あはれ》むは學問の本旨。然らば此天理を極め、人民の義務にのぞみては一向《ひたすら》難《なん》に當り、一同の義を可[#(キ)][#レ]立[#(ツ)]事。[#ここから3字下げ、折り返して4字下げ](按)翁の鹿兒島に歸るや、自分の賞典祿を費用に當てゝ學校を城山の麓《ふもと》なる舊|廐《うまや》跡に建て、分校を各所に設け專ら士氣振興を謀れり、右綱領は此時學校に與へたるものなり。[#ここで字下げ終わり]

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